塗仏(ぬりぼとけ)とは
昔の家の人々が火事になった場合、何をまず運び出したでしょうか?

ようかい博士
こんにちは。今日は 塗仏(ぬりぼとけ)という妖怪についてのお話をしますね。
はい、博士! 塗仏っていう妖怪、どんな妖怪なんですか?

知りたがりの子供

ようかい博士
そうですね。手入れがちゃんとしていないお仏壇のお手入れをする妖怪なんですよ。
お仏壇の手入れをしてくれるんですか??いい妖怪なんですか??

知りたがりの子供

ようかい博士
そうですね。世話好きな妖怪かもしれませんね。
えーっ! 優しい妖怪かも・・・・!?他にも知りたいのでもっと詳しく教えてください。

知りたがりの子供
塗仏(ぬりぼとけ)
昔はどの家でも仏壇を大切にしていた。その家の人々の拠り所だったからだ。火事になれば、多くの人はまず仏壇を家から運び出すことを優先した。
しかし、中には仏壇を粗末に扱う不信心者もいた。ほとんどの仏壇は金箔や漆で覆われており、手入れを怠ると傷んでしまう。信者でない人々は、仏壇の手入れを怠ることが多かった。先祖の霊は放っておけない。悔しいから、仏壇の手入れを自分たちでするのだ。これが塗仏というものだろうか。
小泉八雲が集めた物語に、タヌキに化けた仏像をありがたく拝んだ信者の話がある。そのタヌキは、信心深くはないが子供のように素直な心を持った猟師に正体を見破られたという。。
また、死んだはずのタヌキが人間になって現れ、親族を驚かせたという話もある。このように、タヌキは仏像に化けて人を驚かせることがあるが、塗仏はタヌキとは無関係の妖怪のようだ。
塗仏の容姿は、目玉が飛び出して垂れ下がっていて、漆塗りのように黒い不気味な坊主のようだそうだ。