飴屋の幽霊とは
子育て幽霊の赤ん坊は何に成長すると言われていますか?

ようかい博士
こんにちは。今回は飴屋の幽霊という妖怪についてのお話をしますね。
はい、博士!飴屋の幽霊っていう妖怪、すごく悲しいお話ですよね。

知りたがりの子供

ようかい博士
そうですね。飴屋の幽霊はお腹に赤ん坊を宿して死んでしまった母親の妖怪で、毎日飴を買って赤ん坊を育てていたんだよ。
えっ、幽霊でも飴を買うんですか?赤ん坊にあげていたんですか?

知りたがりの子供

ようかい博士
それは飴屋の幽霊が赤ん坊を残したまま、死んでも死にきれない思いがそうさせたんだと思うよ。そんな幽霊をみて、赤ん坊を助けてあげようと思った飴屋の店主のやさしさも感じ取れる話なんだよ。
えーっ!もっと詳しく教えてください。

知りたがりの子供

飴屋の幽霊
昔、とある飴屋で、毎晩のようにみすぼらしい女が飴を買いにくることがあった。ある晩、怪しんだ飴屋の親父が女の あとをつけてみると、女は墓場に入って、見えなくなった。 すると、女が消えたあたりの墓場から、赤ん坊の声がする。その墓は、お腹に子供を宿したまま死んだ女を埋葬したものだったが、赤ん坊だけは生きていた。 そして、死んだ女が幽霊となり、赤ん坊を飴で育てていたのである。
飴屋の親父はびっくりしたものの、赤ん坊が不憫でならず、連れて帰って育てることにした。
飴屋には時々母親の幽霊が現れて、赤ん坊を見守っていたが、しまいには飴屋の親父に何かにつけて協力し、ここを掘れば水が出るとか、失せ物があったときは、どこどこに落ちているとか、知らせてくれた。おかげで飴屋は繁盛し、幽霊の生んだ子は後に高僧になったという。
これは子育て幽霊ともよばれ、各地に似たような話が伝わっている。
子育て幽霊の赤ん坊は、成長すると高僧になるというパターンが多く、各地の寺院の開山伝説として伝えられている。